動脈硬化
高脂血症と動脈硬化は関連があると触れました。
では、動脈硬化とはどのような変化をいうのでしょうか。
血管の構造もふまえて、紐といていきましょう。
動脈硬化は文字のごとく、「動脈が固くなる変化」というのは間違えではありません。
細胞レベルではどのような変化がおこっているのでしょうか。
また、それを防ぐ方法についても検討してみましょう。
動脈硬化記事一覧
動脈硬化で血管におこる変化として「粥状硬化」という変化がよく知られています。血管の構造は、中から「内膜」「中膜」「外膜」の3層でできています。細胞成分としては、上皮成分、線維(弾性線維といって血管の弾力を保つ線維が特徴的です)、筋などが含まれています。血管は破綻すれば命に関わるため、厚みや強さは均一に、精巧にできています。この構造が大きく崩れることで生じる病気が、「動脈瘤」(血管の脆弱部分がコブの...
動脈固化を代表とする血管の障害は、前述の「動脈瘤」というコブだけでなく、「血管狭窄」という状態を引き起こします。「粥状硬化」のメカニズムからもわかる通り、本来血管の成分ではないものが血管に沈着する訳ですから、当然内腔は狭まり、血液の通る道が狭くなってしまいます。大血管とよばれる、太い血管では急に詰まって虚血になるということは少ないですが、細い血管ではそれがありえるのです。このメカニズムでおこる病気...