遺伝性の高脂血症その2

MENU

遺伝性の高脂血症その2

遺伝する高脂血症として、次に「家族性高カイロミクロン血症」を紹介します。
これは「家族性」と名のつく病気には珍しく、
家族性高コレステロール血症と異なり「劣性遺伝」の形式をとります。
中性脂肪含有量の多いリポ蛋白を分解させる作用を持つ、
リポ蛋白リパーゼとよばれる酵素の活性の低下が原因です。

 

カイロミクロンは、

中性脂肪の多いリポ蛋白の代表格。
リポ蛋白リパーゼとよばれる酵素の活性の低下のため、
カイロミクロンを代表としたリポ蛋白の血中濃度が上昇します。
フィブラート系薬剤の反対の状態がおこっているといえますね。
家族性高カイロミクロン血症では、急性膵炎を合併することが知られおり、注意が必要です。

 

家族性4型高脂血症

最後に、「家族性4型高脂血症」を紹介します。
これは、家族性高コレステロール血症と同様「優性遺伝」の形をとります。
VLDLの上昇がみられる疾患です。
合併症として、糖尿病、高尿酸血症を起こすことが知られています。

 

 

いずれの家族性の高脂血症も、さまざまな特徴的な合併症が知られていること、
将来的に動脈硬化が進行することに、注意しなければなりません。
特に、予防可能な冠動脈疾患は、早期発見でリスクを最小限に抑えられます。
ですから、家族歴が濃厚な人は、検査を受けることが望ましいでしょう。

トクホで下げる

遺伝性の高脂血症その2関連ページ

高脂血症(メタボリックシンドロームとの関係)
高脂血症とメタボリックシンドロームとの関係について解説したページになります。
高脂血症の治療その1
高脂血症の治療について書いたページです。その1になります。
高脂血症の治療その2
このページも高脂血症の治療についてです。その2になります。
遺伝性の高脂血症、冠動脈疾患との関連
遺伝性の高脂血症と冠動脈疾患との関連について書いた記事です。
二次性高脂血症1:糖尿病について
二次性の高脂血症について考えていきたいと思います。さまざまな原因で高脂血症はおこりますが、まずはじめに糖尿病に続発する高脂血症を考えてみましょう。
二次性高脂血症2:甲状腺機能低下症について
二次性高脂血症、続発性高脂血症について次に甲状腺機能低下症を考えてみます。
二次性高脂血症3:クッシング症候群について
二次性高脂血症の3番目としてクッシング症候群という疾患について考えてみます。
二次性高脂血症4:ネフローゼについて
二次性高脂血症を起こす疾患の4番目として、ネフローゼという状態について考えてみます。
二次性高脂血症5:加齢、閉経について
高脂血症の原因として年齢にまつわるものの仕組みを考えたいと思います。
高脂血症の治療薬について
高脂血症の治療薬についてのお話です。参考にして下さい。