二次性高脂血症3:クッシング症候群について

二次性高脂血症3:クッシング症候群

二次性高脂血症の3番目としてクッシング症候群という疾患について考えてみます。

 

この病気も、高脂血症を起こします。
クッシング症候群とは、副腎から産生される「コルチゾール」と呼ばれるホルモンが高くなる病気です。
この病型を示すものにはいくつかの原因があり、1 下垂体の異常 2 副腎の異常 3 他の悪性腫瘍 が挙げられます。
1 下垂体の異常
下垂体は、副腎に命令を出している臓器です。
下垂体とは脳の一部であり、この指令に従って一定量のコルチゾールを産生しています。
コルチゾールは抗ストレスホルモンとも呼ばれており、体があらゆるストレスにさらされているときに
過剰な反応をするのをおさえる働きがあります。
このような場合の濃度の変動も下垂体(脳)が判断して行えるようになっています。

 

下垂体は脳の一部であり、脳腫瘍ができることがあります。
下垂体腺腫とよばれるものが有名です。
指令を出す下垂体が活動したまま腫瘍として増殖することで、副腎への指令が強くなりコルチゾールが多く産生されます。

 

2 副腎の異常
副腎そのものに腫瘍ができ、コルチゾールが産生されます。
この場合は、副腎が勝手に活動してしまっているため下垂体の指令は弱くなります。
これを検査で見極めることでどこの異常でコルチゾールが上昇しているかを見極めます。
副腎が原因の場合、片側にできることがほとんど。
片側の副腎に腫瘍の陰がみえたり、シンチグラフィという特殊な検査で染まったりします。

 

3 他の悪性腫瘍
クッシング症候群では、他の悪性腫瘍が産生する指令によっておこることがあるというまれな病態が存在します。
有名なのが、肺癌から産生されるホルモンが、たまたま下垂体の産生する指令を類似して
副腎の作用を増強させてしまうという現象です。

 

異常の3つの原因でコルチゾールの上昇がおこります。
コルチゾールは、抗ストレスホルモンとして生体を守る働きをしてくれています。
その働きは多岐にわたり、代謝や体の水分バランスを整えたり、炎症の制御であったり、感染防御機構に働きかけたりします。
そのうち、血糖上昇作用、血中脂質上昇作用があります。
ストレス負荷時にすぐに末梢で使えるように血中に準備しておくといったイメージです。

 

このため血中コレステロールが上昇し、あたかも高脂血症のような状態となります。

 

同様の状態はステロイドの内服でも起こりえます。
コルチゾールはステロイドホルモンであり、薬としてステロイドを飲んでいる場合に高脂血症はおこります。
検査値の異常だけで病気というわけではありません。

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