高脂血症・メタボに対する食事療法1、正しい食生活とは?
軽度の高脂血症では、まず食事療法を行うこととなります。
コレステロールを多く含む食品を制限したり、脂質を減らしたりと気をつけるポイントをいくつか紹介します。
その前に、バランスのよい食事について考えてみましょう。
バランスの良い食事とは、3大栄養素である炭水化物、タンパク質、脂質、さらに
5大栄養素に含まれるビタミン、ミネラルを適量とり、合計のカロリーが適正範囲内であることです。
カロリーの簡単な計算方法
適正体重から求める簡易的な基礎代謝量、活動量、
かかるストレスに応じてカロリーを計算することが可能です。
そこで、ます適正体重を求めましょう。
適正体重は、BMIを基準に計算されます。
BMI=体重(kg)/(身長(m))^2 とされており、BMI=22 が適正、>25 で肥満です。
上記に自身の身長を代入し、体重=22×(身長)^2 として求めると、適正体重となります。
この適正体重に25kcalをかけたものが基礎代謝量となります。
活動係数とは、一日中寝たきりの人と、活発に動く若者では
同じ体重でも適正カロリーは異なるため、その違いを加味するための概念です。
(寝たきりでは1.0、軽い労作で1.5、重労作で2.0)
また、全身状態が悪い場合には(例えば癌など)傷害係数で加味します。
(ストレスなしで1.0、軽度の手術で1.1、骨折で1.35、癌で1.2 など)
上記で求めてきた数値を掛け合わせて、
基礎代謝量×活動係数×傷害係数=必要エネルギー量 となります。
例えば、身長160cm、軽い労作を行う事務仕事についている健常人でしたら、
適正体重は、22×1.6×1.6≒56kg
56×25×1.5(軽い労作)×1.0(ストレスなし)=2100kcal となります。
割り振り
この総合カロリーの中で、どの位を炭水化物、タンパク質、脂質に割り振ればいいのでしょう?
まず、タンパク質は1日1kgあたり1.0gが推奨されています。
また、炭水化物は50-70%が推奨されます。
脂質は総エネルギーの20-25%が推奨されます。
先ほどの例では以下のような計算ができるでしょう。
1日摂取タンパク質量=56kg×1.0g=56g (224kcal相当)
1日摂取炭水化物量=2100kcal×60%/4=315g (1260kcal相当)
1日摂取脂質量 =2100kcal×25%/9=58g (525kcal相当)
各食品には三大栄養素の記載があるものが多く、家庭料理では、
ネットに成分表がのっているため、そこから計算することができます。
上記のバランスに加え、野菜や乳製品を多くとり、ビタミン、ミネラルをとれる工夫をします。
また、食物繊維を多くとることも血糖値をなだらかに上昇させる働きがあり、有効です。
根菜や海藻といった食物繊維を多く含む食品をとりいれるようにしましょう。
トクホで下げる
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